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学校という閉ざされた社会の中で

学校という閉ざされた社会の中で


小道
文部科学省の有識者会議が、児童、生徒が自殺した場合における学校の背景調査指針を見直す方向で一致したそうです。

そのことの是非は、各方面で意見が分かれることでしょうが、学校というものがフェンスに囲まれた独自世界であることは事実です。
何人も犯すことのできない聖域と考えれば素晴らしいことだし、何が起こっているのか分からない箱庭の世界と取れば、実に不安要素をはらんでいます。

特に、いじめや自殺といった事件性も関わるものについては、初動捜査が遅れるため、核心に迫ることを逃すということもあると思われます。
すべてのことを外部の調査に委ねるというのは、教育の場の自立性を損なうと考えますが、極めて犯罪性の強いものについては、今後とも対処法を検討していくべきでしょう。
何より、致命的な被害者を出さないために。

さて、そんな閉ざされた空間ゆえに、学校に勤める教職員の方々も、ある意味特殊な環境の中に、毎日身をおいています。
会社や県庁、市役所などなら、廊下を歩けば様々な部署の人がいるし、外部のお客さんの行き来もあります。

果たして、学校には例外を除いて、そういった外部との接点がないのです。
このことは、勤める者にとって、上手く作用すれば恵まれた環境となりますが、何かのきっかけで教職員の間がこじれたり、主張を異にするグループが対立してしまうと、相当に棲みにくい場所となってしまいます。

真面目に、しかも現実を見られる人ほど、こういった環境なり状況を苦にし、自らの心身を害してしまうケースが非常に多い。
とても残念なことだし、本当に気の毒なことです。

先生にとっても、子ども達にとっても、学校の中では、そこにある空気の中で常に在りつづけることになります。
昨今、先生の精神疾患による長期休職者が多数にのぼる現実があり、学校生活を苦に命を絶つ子ども達も絶えません。

学校は、独特の世界にあり、だからこそ住みよい空間、環境でなければならない。
開くべきところは開く、守るべきところは守る。
すべての面で閉鎖された社会となっては、今後も悲劇が起こることでしょう。

そして、眼をそらすことなく、現状をしっかりと見つめ、先生でも子ども達でも、もし誰かが救いの手を求めているならば、私は、必ずやお役に立てるよう、しっかりと向き合う所存です。

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